----- テイク・ミー・トゥ・ホーム@あとがき
二周年特別企画でひょっこり帰ってきました。久しぶりの椿でございます。
時々ぽつりぽつりと脳内で語り出す椿ですが、その大半はお話にしていくのが難しい彼の複雑な感情だったりします。ほとんど没になりかけて放置しているものもあるのですが、その中でもわりと素直に言葉が出てきたのは、彼がまだ子供の頃という設定というのが大きいのかも知れません。
ひねくれた今の目線で客観的に見つめる自分の姿というのは、椿にとってはさぞかし歯がゆかったでしょうが(笑)
なんだか宗教チックではありますが、別に説法を説こうというわけではなく(当たり前)、ここ最近「命」をテーマにした番組を見たのが多かったせいもあって、その影響がもろに現れた作品でもあります。
こと椿に関して生死というのは、彼を作り上げていく上で切っても切れないものとなってます。生きていくということは、その過程で必ず死との遭遇がくさびのように打ち込まれていくようなものだと思ってますが、彼はそれが人よりほんの少し多い子なのでしょう。
頭で分かっていても、それを事実としてなかなか受け入れられなかったりする事ってよくありますよね。そんな、漠然とした感覚が上手く表現できているのかといえば、まだまだで、未熟さにうなだれてしまうわけですが(笑)
タイトルはまんま、「家に連れてって」。その『家』と称する場所がどこだったのかは、まあご想像の通りです。
ちなみに、今さらな話ですが、このシリーズ(両親達の話含め)のタイトルをカタカナで表記しているのは意図的にやっていることだったりします(その証拠に一部、英語表記のものがあるわけですが)。英単語を羅列したタイトルってカッコよく見えてしまうので、それを崩したいという考えに基づくものなのです。
カタカナだと、それだけでなんだかすごく日本的な感じがしませんか?
このところ、こういう些細な部分でジャパニズムを意識してしまう私であります。
2004年5月25日 木坂むつ
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