----- ファム・ファタールと羊の夢


   >>> zero




いつも見る夢がある。
いつも見る夢があります。
いつも見る夢があるんです。

俺は白くて四角い部屋にいる。
私は真っ白な四角い部屋にいます。
僕は真っ白い、四角い部屋にいます。

辺りを見回しても出口のようなものはない。独りきりで途方に暮れているのだ。
辺りを見回しても出口のようなものはなく、独りで途方に暮れています。
辺りを見回しても出口のようなものはなくて、独りぼっちで途方に暮れているんです。

でも不安はない。
でも不安はありません。
でも不安はないです。

心の中で、いつか出逢うかもしれない人へ想いを馳せながら、俺は待つ。
心の中で、いつか出逢うはずの人へ想いを馳せながら、私は待ちます。
心の中で、いつか出逢うことになっている人へ想いを馳せながら、僕は待っています。

その人がこの空間から連れだしてくれるようにと願いながら。

だから寂しくはない。
だから寂しくはありません。
だから寂しくはないんです。

夢の中で、波間にゆらゆらと漂うような感覚を覚える。
夢の中では、ちょうど波間にゆらゆらと漂っているような感覚を覚えます。
夢の中で、まるで波間にゆらゆらと漂っているみたいな感覚を覚えます。

そう、俺はとてもいい気分なのだ。
そう、私はとてもいい気分なのです。
そう、僕はとてもいい気分なんです。



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