【概要】
兵庫県赤穂市が発行した自治体史で赤穂市史編さん委員会(代表 八木哲浩氏)編、全7巻。
赤穂市が昭和56年の市制30周年を記念して第1巻が発刊されたが、編纂作業としては既に昭和52年(1977)8月より始まっていた。赤穂市の歴史を詳細に述べたもので、通史・史料・年表など全てにわたって網羅されている。
正徳以後の赤穂城主は森氏であった。本文献は森氏時代の赤穂についての基本的なデータが得られる。特に政治動向・支配に関しては詳しい。また文芸面などについても採り上げられており、森家研究の上でも良い文献といえる。
この市史以前に赤穂を採り上げた地域史研究の成果としては赤穂高等学校歴史研究部編『播州赤穂の城と城下町』(のち廣山堯道編『播州赤穂の城と町』として刊行)などがあるが、『赤穂市史』は更に最新のデータを取り入れている。以上のような点で地元ならではの特色が出ている。
巻数 | 内 容 | 発行年 | 担 当 者(編さん専門委員) | 附 図 |
第1巻 | 通史(地質・考古・古代〜中世) | 1981年 | 田中真吾・松岡秀夫・福島好和・石田善人・廣山堯道 | |
第2巻 | 通史(近世) | 1983年 | 松岡秀夫・廣山堯道・八木哲浩 | 赤穂城下とその付近絵図(池田輝興時代)・赤穂城下町絵図(浅野氏時代)・赤穂城下町絵図(森氏時代) |
第3巻 | 通史(近現代) | 1985年 | 松岡秀夫・廣山堯道・八木哲浩・鈴木正幸・宮川秀一 | 赤穂の塩田(1885・1954年)・明治前期加里屋町割図 |
第4巻 | 資料(地質・考古・古代〜中世) | 1984年 | 田中真吾・松岡秀夫・福島好和・石田善人・廣山堯道 | 赤穂市地形地質図・赤穂デルタ沖積層のパネルダイヤグラム・赤穂市平野土壌図・赤穂市林野土壌図・赤穂市現存植生図・旧赤穂郡遺跡分布図 |
第5巻 | 資料(近世) | 1982年 | 松岡秀夫・廣山堯道・八木哲浩 | 赤穂城下とその付近絵図(池田輝興時代)・赤穂城下町絵図(浅野氏時代)・赤穂城内侍屋敷間数図(浅野氏時代)・赤穂城下町絵図(森氏時代) |
第6巻 | 資料(近現代) | 1984年 | 廣山堯道・鈴木正幸・宮川秀一 | 赤穂市域図・赤穂市土地利用図 |
第7巻 | 年表・全巻目次・索引・補遺・座談会、附図セット(箱入) | 1986年 | 赤穂市史編さん専門委員 | − |